転職ノウハウ

弁護士が転職を考えたら誰に相談するべき?初めての転職を成功させるには?

INDEX
  • 1.弁護士の転職相談は誰にしたら良いのか?

  • 2.初めて転職を考えている弁護士のよくある悩み

  • 3.弁護士が初めての転職で失敗しないためにやるべきこと

  • 4.まとめ

  • 1.弁護士の転職相談は誰にしたら良いのか?

  • 弁護士が転職に悩んだ場合、誰に相談したら良いのでしょうか?誰に相談すると的確なアドバイスをもらえるのでしょうか?

  • ①同期の弁護士

  • 弁護士が転職に悩んだ場合、最も多いケースが、同期の弁護士に相談するというパターンです。同期の弁護士であれば、気軽に相談できるというメリットがあります。また、同じようなストレスを抱えていることが多いため、自分の悩みに共感してもらえるというメリットもあります。ただし、同期の弁護士は経験値が自分と同じであるため、的確なアドバイスがもらえるとは限りません。また、お互いに新人弁護士である場合は、ネットワークが狭いため、情報量が限られてしまいます。

    同期の弁護士であれば、先輩には相談しにくい悩みでも話しやすいため、最初の相談相手として選びやすいかもしれません。また、悩みを共有し合うことによってご自身の立ち位置を理解したり、悩みを言葉にすることによってご自身の考えを整理することができるかもしれません。

  • ②法学部やロースクールの先輩

  • 法学部やロースクールの先輩は、自分よりも経験が長いため、自分が知らない弁護士業界の情報を教えてくれることがあります。また、その先輩が転職経験者である場合は、弁護士業界の転職事情についてアドバイスをしてくれます。

    ただし、法学部やロースクールの先輩の経験談は、あくまでその人個人の感想です。転職の情報は刻々と変わっていきますので、その先輩が転職したときとは事情が変わっているかもしれません。大学の先輩から転職のアドバイスを聞く際には、あくまで「その人個人の体験談」であることを念頭に置いて話を聞きましょう。

  • ③弁護士会の先輩

  • 自分が所属する弁護士会に信頼できる先輩がいる場合は、その先輩に相談することも可能です。同じ弁護士会であれば、「〇〇法律事務所が先月から弁護士を探しているらしいよ」「◯◯法律事務所の弁護士がもうすぐ辞めるらしいから、来年あたり募集すると思うよ」というように、その地域ならではの情報を教えてくれることがあります。

    ただし、所属弁護士会の先輩ということは、現在の勤務先の事務所に知り合いがいる可能性があるため、転職を考えていることが事務所内に伝わってしまうおそれがあります。このため、よほど親しい間柄でない限りは、相談することは控えた方が良いでしょう。また、「転職するかどうか迷っている」という段階では、気軽に相談しない方が良いでしょう。

  • ④法学部やロースクールの先生、司法修習の教員

  • 法学部やロースクールの先生、司法修習時代の教員に相談するという方法もあります。教授や教員は幅広いネットワークを持っているため、様々な法律事務所や企業の内情についての情報を持っています。中には、「〇〇法律事務所に知り合いがいるから、紹介してあげよう」と言ってくれることもあります。

    ただし、教授や教員は年代が上であるため、情報の内容が古いおそれがあります。例えば、教授や教員が「〇〇法律事務所は人間関係のトラブルが多くて、離職率が高い」という話をしていても、実際に調べてみると、十年以上前の事務所の分裂の話であった、という場合もあります。

    また、ロースクールの教授や司法修習の教員の紹介で内定が決まった場合は、その勤務条件が望ましくないものであったとしても、「〇〇先生に紹介してもらったから、断るわけにはいかない」という理由によって、内定が断りづらいというデメリットがあります。転職後に職場の雰囲気が合わなかった場合も、「〇〇教授にお願いして紹介してもらったから、今さら辞めることができない」という理由で、転職しづらくなってしまうおそれもあります。実際に、「ロースクールの先生が『あそこは良い事務所だ』と勧めるから入所したが、実際は自分の希望とは異なる事務所だった」という話もあります。

    大学の先生や司法修習の教員に転職の相談をする際には、これらのデメリットを頭に入れたうえで慎重に相談しましょう。

  • ⑤家族、友人

  • 転職に悩んでいる方の中には、家族や友人に相談をする人も多いのですが、その家族や友人が弁護士業界を熟知していない場合は、転職の相談をする前に、まず弁護士業界の特殊性について説明することが大切です。弁護士の転職は、一般企業の転職とは大きく事情が異なります。このため、転職の相談を始める前に、「そもそも法律事務所の弁護士として働くということは、企業で働く場合とは◯◯が異なる」「企業の法務部で働いている弁護士は、◯◯という点で、一般的なサラリーマンとは違う」などの点について、きちんと説明することが必須です。

    また、家族が弁護士のキャリアを理解していない場合は、ご自身のキャリアにそぐわないアドバイスをしてしまうことがあります。例えば、家族が「法律事務所よりも一般企業に勤める方が、終身雇用だし安泰だ」というアドバイスをすることがありますが、ご自身の専門性を考えると法律事務所の方が適している、ということがあります。

    ご家族や友人に相談する場合は、ご自身のキャリアプランや弁護士業界の特殊性について、きちんと説明して理解してもらいましょう。

  • ⑥転職エージェント(キャリアアドバイザー)

  • 転職エージェント(キャリアアドバイザー)は、転職したいと考えている人の悩みを聞き、転職活動を総合的にサポートするサービスです。いわば「転職のプロ」として転職のノウハウを熟知しており、ご自身のキャリアに応じた最適な転職プランを提示してくれます。

    また、転職エージェントは転職環境の最新動向を把握しているため、ご自身が「転職したい」と思うタイミングに合わせて、適切な戦略を立ててくれます。

    ただし、注意すべき点は、転職エージェントには大きく分けると2種類あるということです。「弁護士業界に特化した専門転職エージェント」と「全職種を幅広く扱う総合転職エージェント」です。前者の専門転職エージェントは、弁護士業界の特殊性を熟知しており、法律事務所ごとに転職の戦略が異なることも把握しています。

    C&Rリーガル・エージェンシー社は、弁護士に特化した専門転職エージェントです。弁護士というキャリアの特殊性を理解しており、弁護士業界の最新動向も把握しています。これまでに数多くの弁護士から転職に関するご相談を承った実績もあります。

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  • 2.初めて転職を考えている弁護士のよくある悩み

  • 弁護士が初めて転職を考えるとき、どのようなことに悩んでいるのでしょうか?

    最も多い悩みは、職場環境の悩みです。一般的な会社員と同様に、キャリアの方向性や転職のタイミング、経験値や年収に関して悩んでいる方もいらっしゃいます。例えば、現在は民事法律事務所にいるが、将来的には企業法務を経験したいという方の場合は、今までの経験スキルや年齢、修習期などを総合的に考慮して、どのタイミングで転職することがご自身のキャリアにとって最適なのかということを、長期的な視点で検討することが必要です。

    また、「そもそも自分は弁護士に向いていないのではないか」と悩んでいる方も少なくありません。このように悩んでいる方の中には、「弁護士を辞めたい」と考えていらっしゃることもあります。弁護士を辞めたいと悩む理由については、下記の記事で詳しく紹介していますので、ご興味のある方は参考にしてみてください。

    ■関連コラム
    「弁護士の仕事がつらい! 辞めたい理由と転職先の選択肢について」
    仕事と転職活動の両立について

  • 3.弁護士が初めての転職で失敗しないためにやるべきこと

  • 弁護士が初めて転職をする際には、どのようなことに注意したら良いのでしょうか?転職を成功させるためには何をするべきなのでしょうか?

    最も大事なことは、転職活動の計画をきちんと立てることです。弁護士の中には、転職のタイミングを見誤ってしまい、転職先が希望するタイミングで入所/入社できなかったり、元の勤務先に迷惑をかけてしまうことがあります。引き継ぎをスムーズに進めてわだかまりなく転職をするためにも、きちんと転職活動のスケジュールを立てておくことが重要です。

    また、弁護士というキャリアは特殊であるため、弁護士業界の情報収集を行い、きちんと自己分析を行うことも重要です。この2点がきちんとできていれば、応募先に合わせて応募書類(履歴書・職務経歴書など)を作成することができ、適切な面接対策を行うことができるため、内定率が高まります。

    C&Rリーガル・エージェンシー社は、弁護士業界に特化した専門転職エージェントとして、転職活動の計画・自己分析・書類作成や面接対策などについて総合的なサポートを行っております。「初めての転職なので不安である」という方は、いつでもご相談ください。

    なお、弁護士の転職のノウハウについては下記の記事で詳しく紹介していますので、ご興味のある方はぜひ参考にしてください。
    「転職ノウハウ」の一覧

  • 4.まとめ

  • 今回は、弁護士が転職に悩んだときの相談先や転職の悩みについて紹介しました。弁護士の転職の相談相手としては、同期の弁護士、法学部やロースクールの先輩、弁護士会の先輩、法学部やロースクールの先生、司法修習の教員などが挙げられます。転職の悩みは人生の岐路というべき重要な問題であるため、それぞれのメリットとデメリットを考えたうえで、慎重に相談相手を選びましょう。

    転職エージェントに相談する場合は、専門転職エージェントと総合転職エージェントの2種類があります。C&Rリーガル・エージェンシー社は、弁護士業界に特化した転職エージェントとして、弁護士の転職について総合的なサポートを行っております。これまでに数多くの弁護士からのご相談を取り扱った実績がありますので、転職活動をお考えの弁護士の方は、ぜひ一度ご相談ください。

  • 記事提供ライター

  • 元弁護士 ライター
    東京大学卒業後、ロースクールを経て新司法試験に合格。弁護士として知的財産業務、企業取引等のビジネス関連の業務を扱う。現在は海外に在住し、法律関連の執筆や講演を行う。

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