就職活動体験レポート

30代 Sさん 民事系法律事務所の就職活動レポート

INDEX
  • プロフィール

  • 就職活動について

  • 面接について

  • 就職先について

  • 困ったことや、工夫したこと

  • 後輩になる方々へ

  • プロフィール

  • 年代:30代後半/性別:女性

  • 就職活動について

  • ■民事系法律事務所の就職活動では、どこから情報を得ましたか

  • ホームページ,ひまわり求人求職ナビ,その他の求人情報サイト,友人・知人や先輩,弁護士会の合同説明会

  • ■民事系法律事務所に応募した数・内定を獲得した数を教えてください

  • 応募した数:5所以上
    内定を獲得した数:1所

  • ■民事系法律事務所の他に応募した法律事務所、企業について教えてください

  • 法人をクライアントとする事件を中心に対応する法律事務所(企業系事務所)
    企業・団体・官公庁など

  • ■民事系法律事務所に応募した理由を教えてください

  • 元々弁護士を志したのは、家族やお隣さんなどお世話になった身近な人が困ったときに今度は自分が助けになりたい、という理由からでした。多くの人が人生の中で直面する可能性のある一般民事事件を扱えるようになりたいと思っていました。
    また、司法試験に合格する前に働いていた会社では、お客さんと接する機会が多く、直接市民の方の話を聞くことが自分には合っていると実感していたので、市民の方との法律相談等を行いたいと思いました。
    以上のような理由から、民事系事務所を重点的に就職先として探しました。

  • 面接について

  • ■面接では、どのような内容が聞かれましたか

  • 弁護士を目指した理由,長所・短所,キャリアビジョン(将来像について),他社選考、応募先について,携わりたい案件,ライフプラン(結婚の予定等),法律上の制度についての質疑応答,パソコンスキルの程度について聞かれました。

  • 就職先について

  • ■最終的に内定を受諾した法律事務所、企業について教えてください

  • 民事系事務所

  • ■就職先に決めた理由、内定を辞退した理由を教えてください

  • 現在の内定先はもともとロースクール時代にお世話になった弁護士が経営している事務所であり、短期間ながらアルバイトで働いたこともありました。少人数の事務所は内部の事情が外から見えないことが気にかかっていましたが、内定先の事務所であれば弁護士、事務員いずれも人柄が分かっており、働きやすそうだと思いました。また、年齢や受験回数が多いことがそれまでの就職活動でハンデとなっていることを痛感している中で、内定先の事務所は私の社会人経験等を評価してくれたことや、ロースクール修了後しばらく連絡をしていなかったにもかかわらず選考も受け入れてくれた弁護士の懐の広さに心動かされ、ここで数年は頑張りたいと決めました。

  • 困ったことや、工夫したこと

  • ■就職活動で、困ったことや知りたかった情報、工夫した点などを教えてください

  • 地方の弁護士1~2名で経営している法律事務所は「女性修習生は採用してもすぐに産休等で事務所の仕事に穴をあけるので採用しない」という傾向が強く、応募をためらうことが多かったです。事務所訪問や面接は受けいれてもらっても、いざ面談となると妊娠出産の希望を直接的に聞かれました。そして結局採用にもいたりませんでした。
    当時すでに私は婚約していたので、そのような点が気になることは承知していますが、ライフプランについてはデリケートな問題であること、採否がかかっている身としては回答しないわけにもいかないこと、などの理由から率直に申し上げて良い気分はしませんでした。修習地の修習委員会に意見を入れる機会もなく、修習中お世話になった女性弁護士に報告するくらいしかできませんでした。(その女性弁護士からは、「今のうちに合わない事務所だとわかってよかったんだよ」と慰められました。)
    やや批判めいてしまいましたが、おそらく女性が就活するにあたっては常につきまとう問題であること、少人数の事務所にとっても重要なことであること、という事情があるのでやむを得ないことと思います。
    工夫した点としては、就職先として希望する地域の女性弁護士の事務所訪問を行うなど、できるだけ多くの事務所の情報を入手することを挙げたいと思います。

  • 後輩になる方々へ

  • ■後輩になる方々に就職活動におけるアドバイスがあればお願いします

  • 少人数の民事系法律事務所の就活は情報も少なく、採用人数も1人ととても狭き門ですので、事務所と修習生のマッチングがうまくいかないことは全く珍しいことではありません。仮に採用に至らなくても致し方ないです。合わない事務所に無理に入ってしまうことの方が入ってから悲惨です。弁護士になってからは他の事務所の内部は見られないので、今のうちに他の事務所が見られたよかった、くらいに考え、次に行きましょう。
    私は就職活動は決して順調だったわけではなく実務修習の最後の1か月で就職先を決まりました。弁護士登録後半年たった今、少なくとも事務所を辞めたいとは思っていません。
    修習に差し支えない程度にたくさんの弁護士の話を聞き、自分がどうなりたいか、そしてそのためにはどんな事務所に行きたいか(逆に、何は絶対に避けなければいけないか)、ビジョンを固めたうえで就活をしていれば、自分に合う事務所が何かのご縁とタイミングで見つかると思います。